2006-08-07

キミキス


 キミキス始めてみました。
 いきなり妹にキスで起こされそうになりました。
 電源を切りました。
 終了──。
 で終わると、先陣をきった切り込み店長Y氏に申し訳が無いので、先に進めることにする。
 菜々、登場。
 小さなツインテールに明るく甘え上手の、主人公の妹。
 まぁ定番かな……。
 どうやら攻略できるらしいのですが、妹ですよ……? これなんてエロゲ?
 星乃、登場。
 セミロングの主人公の憧れている女の子。一応、メインヒロインになるだろうか。
 ファーストインプレッションでは一瞬すれ違う程度で終わってしまったのでよく分からなかった。
 祇条深月、登場。
 黒髪おかっぱのお嬢様。
 ベタベタのキャラクターだが、こういうキャラは化けるよね……。後半が楽しみです。
 ボイスが……なんと言うか、鼻が詰まってるんだろうか?
 里仲なるみ、登場。
 ショートカットの下級生。菜々の親友。
 こみパアンソロ第28巻あたりで提案された、うどんをこねる萌えキャラらしい。それはどうだろう。
 いきなり好感度が80%ぐらいありそうなんですが……。
 しかしこの声どこかで……キャラクターは凄くいいのにイライラするのは何故だ……。
 水澤摩央、登場。
 ツインおさげの先輩。幼馴染みらしい。
 中学の頃はがり勉だったが、今ではすっかりヤリマ……垢抜けたお姉さんになっているらしい。登場シーンで過去を使ったギャップを出してますが、こんなに飛ばして最後まで持つんでしょうかキミキス。
 咲野明日夏、登場。
 ポニーテールの活発な娘。男子サッカー部に所属する。苗字と部活でさっちゃんを思い出すのはいけないことだぞっ。
 これはひどい……塾長が大変好みそうなキャラである。
 二見瑛理子、登場。
 クールビューティーとミステリアス担当か。
 IQ190とか言ってますが……こういうキャラは反応に困ります(笑)
 スルー対象でいいよね?
 なるみがしょっぱなら奥義制服エプロンを披露。
 ハナから飛ばしますね。
 ちょwwwご主人様キタコレwwwwww
 祇条さんが突然主人公の呼び名を「ご主人様」に。
 コンシューマーゲームでそうくるかよ……主人公の名前改変可能なので、デフォルトの名前でもボイスでは呼んでくれない。つまり何かしらの代名詞が欲しい所なのは解かるが。
 つーか、このお嬢様大豹変しすぎ……なんだよこのギャップ。これはひどい……(笑)
 菜々が水泳をしているシーンに出くわす。
 スク水は別にどうでもいいのだが、ツインのお下げをおろした菜々に激しくなりそうです。
 ファーストプレイはとりあえず沈没しました。
 星乃さんのルートに進行。
 放課後のプールに二人で入ってキスしまくりって、これなんてエロゲ。どう考えても一発ヤッてますな。
 摩央姉ちゃん、明日夏(ポニ子)、二見さん(クール)と進行するが、特に面白い箇所は無かった。
 そして祇条さん(お嬢様)ルートに進行する。
 一緒に下校するイベントで、突然の雨に木の下で雨宿り。
> 祇条「手を繋いでください。」
> 主人公(祇条さん……。)
> 主人公(祇条さん!)
> 主人公(祇条さん……!!!)
 そして場面転換。いつしか上がる雨。
> 主人公「ごめん、衝動が抑えられなかったんだ。」
> 祇条「私、このことは一生忘れません……。」
 ちょwwwこれって野外やってんじゃないの?
 しかしここからラストまでのシナリオは感動的だった。涙のエフェクトがすばらしい。
 栗生恵、登場。
 頭が爆発してるのかと思ったら、かなり適当に結ってあるらしいツインのおさげ、そしてデコどめじゃなくて前髪どめ。ハキハキとした性格の風紀委員。
 あぁ……これは聞きなじんだ声だわ……(笑)
 中原麻衣さんですね。間違いない。見事にソムリエイト。
 しかしシナリオを進めて行くとキャラクターが合わないことが発覚。なじられるわ投げられるわの心技一体の攻防、いや、防戦一方。
 これは俺向けのキャラではない……orz
 つまり、最後の最後にしかクリアできないアレですか。菜々ですか。俺は菜々ですか。
 ゲームスタート直後からキスをしようとして引いてしまったのだが、ゲームをプレイしているうちに「あぁ、こいつはこんなキャラなんだ」と慣れてしまっている俺ガイル。反復練習って凄い効果ですね。
 妹の部屋にノックもなしに入ってお着替えシーンというお約束的イベント発生。
 この兄ひでえwwwwww
 もちろん菜々にギャアギャア言われてしまうが、ちょっと落ち着いた後、
> 菜々「それでなんの用だったの?」
> 兄「えーと、なんのようか忘れちゃったよ。菜々のパンツしか思い出せない」
 当然のように、菜々に「もうしらないっ、えっちっ!」とか言われて部屋に帰る主人公。
> 兄「ふう・・・とんだハプニングだったな」
 お前はなんでそんなに満足げなの?
 さらに菜々とお風呂でバッタリイベントきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
 濡れたタオルで体を隠してもエロいだけなんですが……このエロ妹はどうしたらいいんでしょうか?
 コンプリートした所で総評。
 シナリオはこのテのゲームならそれなり。想像力で楽しませる仕様となっているため、そんなに深い話は無い。思う存分脳内2次創作が可能である。ちなみに、ゲーム内で言う好きルートはエロシナリオ、仲良しルートはキャラクターシナリオと思ってもらって構わないだろう。
 グラフィックは悪いほうではないだろうか。いや、絵としては俺は好きな部類の絵柄なのだが、昨今のコンシューマの水準では、これはレベルの低いほうだ。もっと演出に凝ったほうがいいだろう。
 音楽もそこそこ。これはと思うような曲はなかった。
 システムはかなり悪い。PS2とは思えないほど自由度が低い。テキスト表示スピードの調節、スキップ機能ぐらいは付けるべきだろう。マッチング会話システムはなかなか面白い。
 総じて、TLS好きならなかなか楽しめるのではないだろうか。だが、演出もシステムもその世代と大差無いので注意が必要だ。

2006-05-06

この青空に約束を─


 仲間内でも評価の高い、その中でも師匠の評価が高い、ショコラ、パルフェのシラリオライターが送り出す戯画の新作。それがこの、この青空に約束を─。
 システムに定評があるようだが、公式サイトが使いにくいっつーか、レイアウト崩れまくってるんですけど。キャラ紹介とかフレームに隠れて文字が読めません。こんな少ないページ数でわざわざフレームを使うまでも無いだろうと言いたいのだが。
 略称は難しく、「青空」と言えばAIRの挿入歌や果て青などが思い出され、「約束」では通らない。結局、「この青空に」ぐらいは言わないと、特定できないのが残念だ。

ゲーム日記

 始まりはひなた荘?
 ありえない勢いで美少女の揃った学生寮に、男子生徒は俺一人。
 すでに好感度MAXの幼馴染みに、気も悪知恵も効く生徒会長のお姉様、島を一変できる地位のお嬢様、無口系のおかっぱ少女、子供のような言動が目立つ担任女教師兼管理人、そしてやってくるツンデレ転校生。
 やっぱりひなた荘で問題ありませんね。
 第1章。
 ツンツンの転入生、凛奈を量の一員として迎え入れるまでが、第1章。
 4月からスタートの寮生活って、とらハ2やミルシーなんかを思い出すけど、実際それに近いものがあるね。安心してテキストを読み進められる王道感。行き先選択に見せかけてキャラクターアイコンを選ぶスタイルの選択肢も、その感じをより一層強くしてくれている。
 「ここはこうするのが王道だろー」っつーことを恥ずかしげもなく惜しげもなく展開してくれる。確かに嫌いじゃない。東鳩シリーズにしても、とらハシリーズにしても、ミルシーにしても、話題性の高くなるゲームというのは、王道であることが多い。え? 最後のは違うって? ぶっこぉすぞ!(ぉ
 と言う訳で、ぼくらの七日間戦争はまだですかー? とワクワクしてしまいます。
 第2章。
 特定の女の子と仲良くなっていく、第2章。
 思考や状況判断による選択肢ではなくキャラを選ぶだけの選択肢でシナリオが分岐していくなら、ファーストプレイからオンリープレイで問題無いわけで。最初はまず宮穂を目指す。
 宮穂は、仲間内でもクリアしている人が多かったことにプラスして、公式サイトの人気投票で最下位を走るシナリオ不遇キャラであり、年下の先輩呼びキャラであるという点も著しく評価してのファーストプレイに抜擢した。
 この人気投票はなかなか信頼性があり、実際にシナリオの評価のある海己(幼馴染み)と奈緒子(生徒会長)でワンツーを決めていた。
 普段ならオープニングムービー登場順にクリアを目指すので、海己ルートから目指してしまう所だが、やっぱり持つべきものはソムリエ大先生友人ですな。
> 「私をお求めですか」
> 「……だっこして、ください」
 定番と言えば定番だが、この軽いギャップこそまさに王道。
 こんな岩陰で……海辺の岩陰でやってもいいと思っていやがるのかコノ野郎。ええ、誰に言っているわけでもありませんよ? ですが、コノ野郎!
 そんなこんなで宮穂クリア。
 なかなか面白かったんだけど、1章と2章3章の路線の違いに戸惑う。
 続けて、静。
 エンディングの静が静がと大変騒がれていますが、正直、このシナリオに評価するものは無かった……。
 唯一、下の毛一本のイベントの際の、宮穂が最高に面白かったぐらいか?
 「いや、それはありえない」と言う単語を呟きつつ、静クリア。
 3番手は沙衣里先生。
 先生って付くほどだから俺にはありえないんだけど、微妙に子供すぎる言動が面白かったりする。いやむしろ、さえちゃんのダメな行動に対する主人公の心の中のツッコミが面白すぎる。
 宮穂に匹敵するギャグキャラであったが、職員会議は高評価。さえちゃんクリア。
 さぁ、凛奈シナリオに突入だ。
 第1章からして特別扱いを受ける凛奈。CVは強烈なビッグネームを起用していることからも、その存在感は大きく感じる。
 だが、俺の感じている感情は精神的疾患の一種のようでした。
 凛奈バカスwwwwwテラバカスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
 除夜の鐘を一つ突くたびにwwwwバカスwwwwwwwwww
 爆笑のまま、凛奈ルートをクリア。宮穂に匹敵する面白さだった。ある意味。
 キャラ的には無いのだが、その面白さにテンションが上がった所で、俺的最難関の奈緒子ルートへ突入。生徒会長だ。
 こいつは計算高く、自分が一番でならないと気がすまない性格のクセに、主人公に対してだけはダラ甘。
 シナリオ的にもなかなか面白かったのだが、最後の最後のエピローグ。奈緒子に1年間合えなかったことに対して、身の潔白を言葉で証明せよと迫られた主人公の、
> 「お前に触れられただけで、すぐ出る」
 に大・爆・笑。
 せっかく綺麗に終わるんだと思っていたのに、この仕打ちは何?
 そしてオーラス。海己である。
 ゲームスタート時から好感度120%の幼馴染み。
 まぁね、今までのルートの中でちらほらと出てきた伏線でシナリオは読めるんだけどね、それでもこれはイカンですよ。高見塚祭のウェwwwwwwwシーンで泣きました。はい、号泣。ちなみに「w」は伏字です。
 海己の独白は耐え切ったのに、あの長い独白は耐え切ったのに、主人公が海己を抱きしめて泣いているシーンが耐えられなかった。
 さすがにメインヒロインかと。
 ここで終わると思いきや、物語はまだ続く。オープニングタイトルに新項目が追加される。
 そう、各シナリオで目標としてきた、約束の日だ。ここまでのキャラ別シナリオは、これが訪れる前に完結し、これの後がエピローグになっている。
 うん……解かってるんだけどね。
 解かっているんだけど、号泣が止まらない。
 そしてそれに拍車を掛ける、卑劣なまでのエンディングロール。
 え? まだ隠しがある?
 綺麗なままで終わらせてください。

総括

 では総評。
 シナリオはさすがのディープインパクトが1発。その他の各キャラシナリオパートは、王道の展開を見せるのに小気味良く読め、まったく安心して見ていられるもの。古き良き To Heart、とらいあんぐるハート2等を彷彿とさせるものがある。ただ、パルフェより幾分インパクトに欠けるため、その点は評価を下げるだろうか。舞台設定やキャラ設定などは、パルフェより好きなんだけどね。設定だけではなかなか。
 CGはおしなべて微妙。パルフェとまったく変わりは無く。これも安心感を与えるものなのだろう。
 音楽はたいした評価は出せないのだが、グランドフィナーレのエンディングロールが最凶最悪。これ聞いたら、多分また泣くっつーぐらいヤバイ。
 システムは軽快にしてかゆい所まで手が届く超親切設計。その使いやすさを公式Webサイトにも活かして下さい

2006-04-08

車輪の国、向日葵の少女


 倒壊の参謀、そしてナスティ・ボーイと絶賛され、推挙を受けた作品。同志たちならともかく、属性の違う2人が推薦したことでキャラ萌えとかじゃなく本質的な面白さに期待をさせられる。
 略称は、「車輪」と呼ばれることが多い。
 このゲームは萌えもあるけど、なかなか少ない。ゲーム中もそれほど吼えることも無かった。まぁ、そこはそれ。少なければ少ないで些細なことで吼えるようになるだけだが。(相対性理論)
 シナリオは非常に面白い。特に2章3章は超盛り上がる。ギャグもかなり笑わせてもらった。チョー気持ちいいはさすがに大爆笑。声の人も神。法月先生のセリフも痛快、声もイイ。「謝るな」やラストのセリフなどは最高。社会風刺にもなっている。残念なのは、5章にダルさを感じてしまう点。5章の初っ端でこの物語最大のトリックが登場するが、それ以降が続かない。いやこれだけのトリックなのだから続かなくて当然なのだが、ここからラストまで想定の範囲内で全てが進む。また、解けていない謎は解けないまま放置される。あれは何? と言う疑問がいくつか残ってしまう点も残念。5章開始時の謎明かしに、解けてない謎を組み合わせたもう1発を期待してしまうレベルのシナリオテキストだけに、謎が解かれなかった点も不満になった。だがしかし、ヒロイン対象4キャラで、灯花で2泣き、さちとラストで1泣き。泣きゲーではないので文句無いレベルだと言える。
 CGは……かなり惜しまれる部分。それ散る臭い(西又臭)のだ。テキストに助けられている部分は非常に多く、また、肝心要めの夏咲、法月に限ってダメっぽいCGが多い。場面転換の際に出る下書きのようなCGは良いものなので、塗りの人が甘いのだろう。無理して3D使うのも痛々しい。法月のCGには圧倒的な存在感……凄みが無い。これも寂しい。しかしこんなレベルであるからこそ、たったの2ドットにしましまを感じ、狂喜乱舞出来るよう思考が指定されるのだ。(ぉぉぉぉ
 音楽はそれなり。これぐらいで普通なのだろうが、もう1歩を求めてしまう。
 システムは不安定だと聞いていたが、そんなでもなく至って通常レベル。ひたすら使いやすいとも感じないが、使いにくいとも感じない。プロローグのシーンのようなものが本編中にもっとあっても良かった。
 総じて、やって損は無い名作レベル。基本的に1周回で終わってしまうので、忙しい人にも優しい。学生でも社会人でも、非常に楽しめ、遊べ、学べるいいゲームだと思う。